行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つけた。 少女は美しい娘であり、狼の耳と尻尾を有し、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。 老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンスだったが、彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑であった。 それでも、彼はホロと共に旅をすることを了承した。 二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んできた。 ある銀貨が値上がりするという噂が近いうちに広まりつつあった。 疑いながらも、ロレンスはその儲け話に乗ってしまう。
この小説は第12回電撃小説大賞“銀賞”を受賞した作品だ。
支倉 凍砂(ハセクラ イスナ)1982年12月27日生まれ。『狼と香辛料』で第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞
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